私と同じように「これまでの地平線はすべてミシェルがキャンパスに描いた」という説を考え付く方が
いらっしゃって軽く驚くとともに嬉しさがこみ上げてきます。
「タナトスの幻想」でミシェル（？）が「眠れない夜はいくつかの死を幻想してすごす」といったことを言っているので、
少なくとも「タナトス」に収録されているものはすべて彼女の幻想では、と考えた次第です。
すこし質問なのですが「檻の中で終わらない夢をみている」とは遊戯からでしょうか？
それでしたら
「法が統べる檻の中で追われない夢を見ている 愛しい人を永久に渡り殺め続ける物語」
ですので、この主体となっているのはオリヴィエで、牢獄の中でミシェルを殺し続けている、
のではないかと思います。違っていましたら申し訳ありません。
また私は別に現在進行形で物語を描いている必要はない、と考えています。
仮にRomanまでの物語が全てミシェルによって作られたものだとすれば、
物語はあくまでキャンパスの中の出来事なのですから、過去に描いたものであっても問題はないと思います。
（分かりやすく言えば「本」です。
本は原稿さえ存在するのであれば「物語と人物」は存在し続けます。
それを作者の死後発表しようと、生前に発表しようと変化は見られません。）
ので、時系列を並べると
屋根裏の少女（このころ今現在発表されている、または未発表の地平線の物語を描いた）→檻の中の遊戯→檻の中の花
と、このような感じになるのではと。
これでいくとキャンパスに描いたのは「死からの逃避の模擬練習」で、
遊戯や花で行われたのは「実際に死からの逃避の実践」といったところになるのではないでしょうか。
まだまだ甘いところがあるかと思いますので私ももっと突き詰めて考えてみます。
一つの考えのもととなれば幸いです。
